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性交旅行
第3章 第三話
 夫と彼は軽く身体を洗い流して気づけば部屋の中へと入ってしまっていた。
 私も身体と、顔にべったりとついた彼の精液を洗い流して部屋に戻る。
 そこには浴衣を着た夫と彼が机を挟んで座っていた。
 私も近くにあったタオルで身体を拭いて、着物の袖に手を通した。
 どちらの横に座るのが正解かも分からず、あんなに激しくしたばかりでまだぼんやりする頭では考えもまとまらないので、どちらの隣にも座らないことにした。机の誰もいない一辺に座りどちらかがこの状況を説明してくれることを待っていた。
 しばらく沈黙が続いた。
 最初に口を開いたのは夫だった。
 夫は浮気を知ったときに他の男に抱かれる私を想像し、イチモツがいきり立ち、久しぶりにオナニーをしたこと。彼に慰謝料などを請求しないかわりに今回のことに協力してもらったことなどを話していた。
 やっとイクことができて、まだまだぼんやりしている頭で私はちっとも理解できていなかった。
 私たちはなんでここに集まってるんだろう。
 夫に浮気がばれていたのか。
「私と離婚するの?」
「離婚したいのかい?」
 最初に浮かんだ言葉を夫に投げかければ、そう返されて、私は首を横に振った。
「私あなたが好きなの。あなたのがいい」
 夫が怒っているわけではなさそうで、夫の元に移動し胸にすり寄った。夫は私を受け入れて抱きしめてくれた。
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