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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第6章 第二話 【めざめ】 再会
「妹には内緒、そう、僕と幸さんだけの秘密にしましょう」
浩三の言った「秘密」という言葉が何故か、やけに強く心に残った。浩三と二人だけの秘密―、まるで親に知られてはならない悪戯を共有する子どものような、わくわくする気持ちになるのも不思議に思えた。
その日、幸は浩三とカフェに行った。実はカフェに行くのは幸には初めての経験だった。広いホールにはゆるやかに洋楽が流れ、舶来の白いティー・カップで飲む珈琲は美味であった。
浩三の言った「秘密」という言葉が何故か、やけに強く心に残った。浩三と二人だけの秘密―、まるで親に知られてはならない悪戯を共有する子どものような、わくわくする気持ちになるのも不思議に思えた。
その日、幸は浩三とカフェに行った。実はカフェに行くのは幸には初めての経験だった。広いホールにはゆるやかに洋楽が流れ、舶来の白いティー・カップで飲む珈琲は美味であった。