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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第8章 第三話【波の音】 予感 
 亮平と四年前に別れた際、幸は言った。
―子どもは一人で育てます。亮平さんに迷惑はかけません。
 確かに亮平を頼ることはなかったが、その分、浩三に守られて生きてきた四年間だった。
今、亮平にそれを指摘され、幸は返す言葉を持たない。
「だが、この調子では、たいした亭主じゃないな。満足に可愛がってやってもいないようだ」
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