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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第3章 第一話【空の記憶】~邂逅~ 
「ごめん、怖がらせるつもりはなかった。頼むから、泣かないでくれ。澪が嫌だというなら、俺はいつまでも待つ。澪が自分から俺に許してくれるまで、待つよ」
 亮平の無骨な手が澪の柔らかな髪を遠慮がちに撫でた。泣いている【澪】には判らなかったけれど、その声はもう、昼間の亮平のものだ。優しく労りの込もった深い声である。
 【澪】は亮平がいつもの彼らしさを取り戻したのが判り、心から安堵した。それでも身体はまだ震えが止まらず、涙は後から後から溢れ出てくる。
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