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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第22章 番外編第四話【轍~わだち~】 
 既に夕飯も終わっている。夜もやや更けてきた。それでも眠ろうとするわけでもなく、じっと囲炉裏の炎を見つめる晶に、祖母は笑った。
「何か言いたそうな顔をしてるね」
 穏やかそうに笑う祖母には、晶の心など見透かされているようだ。晶は肩をすくめた。
「やっぱり、おばあちゃんにはかなわない。何だって、見抜かれちゃう」
「これでも晶よりは大分長生きしてるからね」
 祖母は鷹揚に笑った。
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