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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第22章 番外編第四話【轍~わだち~】
「私はお祖父さまを心から大切な方だと思っていたの。だからこそ、お祖父さまの優しさにこれ以上甘えることはできないと思ったのは本当のことよ。好き放題のことをしておいて、何もなかったでは済まされない。そう思ったの。だから、折角のお祖父さまの誘いを断った。でも、一方では、自分はこのまま一人でもここで生きてゆけるんだってことを見て欲しいという意地もあったと思うわ。女だからって、男の人に頼らずに堂々と胸を張って自分の足で歩いていけるんだって一途に思ってたのよね」