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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第22章 番外編第四話【轍~わだち~】
祖母の言葉に、晶は混乱した。そんな晶を見て、祖母は微笑んだ。
「でも、それは全部、私の我がまま。あなたのお母さまやお祖父さまにはとても辛い想いをさせてしまったと申し訳なく思っているわ。たとえ愛しているのではなくても、その男(ひと)が放っておけなくて、ずっとその男の傍にいようと思うこともあるし、愛しているからこそ、その優しさに図々しく甘えられないから身を退く―、そういう愛し方もあるのだと、いつかあなたにも判って貰える日が来るのかもしれない」
「でも、それは全部、私の我がまま。あなたのお母さまやお祖父さまにはとても辛い想いをさせてしまったと申し訳なく思っているわ。たとえ愛しているのではなくても、その男(ひと)が放っておけなくて、ずっとその男の傍にいようと思うこともあるし、愛しているからこそ、その優しさに図々しく甘えられないから身を退く―、そういう愛し方もあるのだと、いつかあなたにも判って貰える日が来るのかもしれない」