この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第1章 【私、TL漫画家です】
「あっあっあっ……章介イっちゃう!」
「来て、コレだろ?描いてたの」
抱き締めるようにバックで突かれる。
頭の中が真っ白になっていく。
「違うっ……」と章介の後頭部を引き寄せ私から濃厚なキスをした。
離れられない舌を絡ませバックで絶頂する、これこそが私の描いたシーンだから。
同じ体位でイってしまった。
章介も中に吐き出した。
「最高だよ悠……電子で買うわ」
「あら、ありがとう、毎日オナってね」
「でもなるべく呼んで?俺も抜きたいから」
他の女探しなよって何度も心の中で言ってる。
それこそ最初は口に出して言ってたけどもう今は言わなくなった。
「ん……わかった」
それは、私も人肌恋しい時があるから。
新しい誰かより知り尽くした相手が良いって思っちゃうあたりは私たち似てるのかもね。
割とWin-Winな関係なのかもって都合良く考えていた。
でもね、現実は違うの。
章介が疑っていた通りの事件が起こりつつある。
まだ誰も居ない早朝に。
シャワーを浴びた後にちょうどインターホンが鳴って出てみるとまた鍵山さんだった。
今日はスーツでもないラフな格好で前髪も下りててセットしてない。
完全にオフってる鍵山さんに度肝を抜かれた。
「えっ!?どうしたんですか!?あ、やっぱり何か引っ掛かっちゃいました?訂正急いで描きあげます」
どうぞ、と中に入れたら腕を引かれて思わず鍵山さんの胸に飛び込む形になった。
ギュッと抱き締められ頭が真っ白になるくらい動揺する。
「お前、やり直すのか?元旦那と」
「え?え?」
いきなり来られて章介の名前出てパニックなんですけど、こっちは。
「はぁー、俺はタカラアキの名前をもっと売りてぇんだ……頼む、それまではもう誰のものにもなるな!」
わぉ……何と大胆な告白。
こういうストレートなセリフの方がやっぱ読者受け良いのかなってこんな時でも考えちゃうのは職業病だ。
身体を離し見つめ合う。
どうしよう、鍵山さんとは見つめ合い慣れしてるからいつまでも見てられる。
「あの、これってどういう……」
意味なんでしょうか?ってやさぐれた女が言う事じゃないよね。