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スワッピング入門+(続)+(3)妻が見知らぬ男に犯される時
第2章 久しぶりのデート
「ウーン、気持ちいいー・・・・。」

大きく伸びをした後、映見は細い腕を絡ませてきた。

「フフフッ・・・・。」

機嫌のいい妻の表情は本当に可愛いと思う。

「そんなに、嬉しい?」

僕の問いにとびきりの笑顔を見せて妻は答えた。

「ウン、映画もおもしろかったし、ショッピングも久しぶりだったもの。」

「でも、その割には何も買わなかったじゃないか。」

「いいの、こうして二人でお出かけするだけで楽しいんですもの。」

無邪気な答えに、僕は期待とほんの少しの後ろめたさを感じた。

「じゃあ、ちょっと休んでいこうか・・・。」

僕は何気なくビルの看板を指さして言った。

「いいわ、喉も乾いたし・・・・。」

雑居ビルにあるエレベーターがタイミング良く開いていて二人は駆け込んだ。

エレベーターを降りるとすぐ前にドアがあった。

喫茶店にしては見通しの悪いハーフミラーのガラスドアで『喫茶トレビア』というロゴが素っ気なくレイアウトされていた。

「ここね?」

妻は何の疑いもせずにドアをあけた。

「いらっしゃいませ。」

黒服のウェイターが出迎えた時、初めて映見の表情が変わった。

ドアの向こうは閉ざされた狭い廊下が続いているだけで椅子もテーブルも見えていない。

有線からビートのきいた音楽が流れていた。

「ち、ちょっと・・・裕君っ・・・・。」

「大丈夫だよ。」

不安気にふりかえる映見の身体を押すようにして僕は前に進んだ。

「こちらの部屋でございます・・・ブザーを押して頂ければオーダーに伺いますが・・。」

「ああ・・・ここで頼むよ、ホットを二つ・・・。」

「かしこまりました。」

部屋の中は薄暗かった。

音楽は廊下で聴いたよりも音量が幾分小さく感じた。

暗くてよく見えないけど部屋はパーティションで囲われているみたいだ。

両サイドには黒いカーテンがかかっていた。

映見の肩を抱いて大ぶりのソファーに座った。

僕は周囲を見回しながら言った。

「へぇー・・・こんなになってるんだ、意外と広いな・・・・。」

「意外とって・・・・?」

キッと、睨みつける大きな目に僕は両手を合わせて頭を下げた。

「ごめんっ・・・・騙すつもりはなかったんだ・・・。」

「ここって・・・ひょっとすると・・・。」
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