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明日奈
第1章 セーラー服上着とスカートを履いて完成した。

「キリト君の望みは私が果たすよ……」すると突然、明日奈が立っている地面が大きく陥没し明日奈の体は吸い込まれるようにして円筒の中に落ちていった 落下しながら一瞬だけ周囲を見ると明日奈と同じように次々と穴に落ちていく人々と思しきアバターが見えた。おそらくこの施設の利用者なのだ。その中にはリーファたち三人もいた 円筒の中は上下に伸びる通路で、遥か上方には照明が瞬いていた。そこを通り抜けると今度は天井が高くなったホールのような場所にたどり着いた。中央に円柱が立っており、そこにはまたガラス製の筒がある、その中に人がひとり横たわっている その人の顔を見たとき明日奈の喉からは悲鳴ともつかぬ掠れた吐息が流れ出た。なぜなら、それは和人の顔をしていた。
「なん……で?」
呟きながらも明日奈は円筒の縁に手をかけ中に入り込んだ。するとすぐに明日奈は和人の顔に自分の顔を近づけた 確かに似ている、と思った。顔の造作は現実のそれと比べると若干違う。だが、この距離でじっと見つめても違和感はない。
――でも……和人君なら必ずこんなふうな笑い方はしない。
そう思うと、目の前で眠っているのが偽物であることを確信することができた 。すると、明日奈の目の端に、何かちらりと光るものを見つけた 明日奈が首を回らせると、円筒形の機械の底近くに数個の小さな丸いボタンやツマミのようなものが付いていた。その一つに緑色のLEDが明滅している。明日奈はそれを指先でクリックし、つまみを押してみた。
ガシャッ、と音が響き円筒形全体が震え、筒の中央部分にある扉がゆっくり開いた そして明日奈はその部屋の真ん中に佇む人物を見た、細身の体にゆったりとした白衣を身につけ、顎鬚を生やしているが……それは間違いなく
「……オベイロン陛下……」
「やあ、久しぶりじゃないか明日奈」
にやり、とその男は笑みを浮かべる。須郷だ
「なぜ……貴方は死んだはずでは」
「僕は死んでなんかいない、ずっとずっと昔からここに居続けているんだよ」
「そんなバカなこと……あるわけないじゃない」
明日奈はそう言ってもう一度目の前の男を見上げた。須郷が明日奈に背を向け再び円筒に近づいたのを確認してそのあとについて行った 二人は先程よりもかなり狭い個室に入り込んだ。明日奈の心臓が早鐘を打つ、その音を聞かれやしなかったろうか。
「なん……で?」
呟きながらも明日奈は円筒の縁に手をかけ中に入り込んだ。するとすぐに明日奈は和人の顔に自分の顔を近づけた 確かに似ている、と思った。顔の造作は現実のそれと比べると若干違う。だが、この距離でじっと見つめても違和感はない。
――でも……和人君なら必ずこんなふうな笑い方はしない。
そう思うと、目の前で眠っているのが偽物であることを確信することができた 。すると、明日奈の目の端に、何かちらりと光るものを見つけた 明日奈が首を回らせると、円筒形の機械の底近くに数個の小さな丸いボタンやツマミのようなものが付いていた。その一つに緑色のLEDが明滅している。明日奈はそれを指先でクリックし、つまみを押してみた。
ガシャッ、と音が響き円筒形全体が震え、筒の中央部分にある扉がゆっくり開いた そして明日奈はその部屋の真ん中に佇む人物を見た、細身の体にゆったりとした白衣を身につけ、顎鬚を生やしているが……それは間違いなく
「……オベイロン陛下……」
「やあ、久しぶりじゃないか明日奈」
にやり、とその男は笑みを浮かべる。須郷だ
「なぜ……貴方は死んだはずでは」
「僕は死んでなんかいない、ずっとずっと昔からここに居続けているんだよ」
「そんなバカなこと……あるわけないじゃない」
明日奈はそう言ってもう一度目の前の男を見上げた。須郷が明日奈に背を向け再び円筒に近づいたのを確認してそのあとについて行った 二人は先程よりもかなり狭い個室に入り込んだ。明日奈の心臓が早鐘を打つ、その音を聞かれやしなかったろうか。

