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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第26章 バックミラー
真っ直ぐに伸びた眉の下の大きな瞳を潤ませて、涼子は端整な唇から透通る声を発した。

「ご主人様、今日も涼子をお呼び頂きまして有難うございます。涼子は身も心も山岡様の奴隷です。どうか、存分にイタブッテ下さる事を心から願います。」

屈辱の儀式が心地良い。

何度も声に出して言わされた言葉が、今ではスラスラを口から出て行く。

芝居じみたセリフが、涼子を倒錯の世界へと運んでくれるのだ。

禁断の果実を味わってしまった涼子にとって、山岡や理恵とのプレイは強烈な生の実感を与えてくれる唯一のものだった。

理屈ではない。

夫の達彦とでは味わえなかった充実感だ。

本能のまま叫び、求め合う。

自分の中に潜んでいた淫靡な血が、山岡の手によってあばかれたのだ。

ここでは自分は自由になれる。

「涼子様」を演じる事もない。

薬を使ったことまでは、知らされてはいなかった。

それでも巧妙な罠であった事は知っている。

しかし涼子にとって、自分から求めた事実は深い衝撃と共に心を支配されていたのだ。
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