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近くて遠い
第13章 渦巻く気持ちと交わり
──────…
夜…
暗くて何も見えない外をただぼんやりと眺めていた。
食事も具合が悪いと嘘をついて、
愛花ちゃんに隼人の部屋に運んでもらって隼人と二人で食べた。
まだひかるとケンカしてるの?と心配そうに私の顔を覗きこんだ隼人だったが、違うよと言ったら後は何も聞かずに黙って食べていた。
お風呂に入った隼人を寝かしつけたあと、私もお風呂に入った。
昨日と同じ薄いワンピースが用意されていたが、
それは着たくなかったので部屋に戻ってから家から持ってきた服を着た。
「真希様…やはり私のせいでしょうか…」
昨日のことを気にした愛花ちゃんは、私が今日夕食を有川様と食べなかったのを自分のせいだとひどく気に揉んでいた。
「え……あ、違うの…気にしないで。」
「でも…」
泣きそうになる愛花ちゃんは同い年のはずなのに、やはりどこかあどけなくて、妹のような気持ちになる。
「大丈夫だから…ね?ほら泣かないで。」
腑に落ちない顔をして俯いていた愛花ちゃんは突然顔を上げると慌てた様子でドアに向かって頭を下げた。
「……?」
不思議に思って私もドアの方を見た。
「気分が悪いと言うわりには随分と元気そうだな」
「っ……」
有川様は腕を組んでこちらを不機嫌そうに眺めていた。
「あっ、あのっ、私、失礼します」
「あっ…」
部屋から逃げるようにして愛花ちゃんが去ろうとする。
今、有川様と二人っきりになりたくないっ…
そんな思いは虚しく愛花ちゃんは忙しなくお辞儀をすると、すぐさま部屋から出てしまった。
夜…
暗くて何も見えない外をただぼんやりと眺めていた。
食事も具合が悪いと嘘をついて、
愛花ちゃんに隼人の部屋に運んでもらって隼人と二人で食べた。
まだひかるとケンカしてるの?と心配そうに私の顔を覗きこんだ隼人だったが、違うよと言ったら後は何も聞かずに黙って食べていた。
お風呂に入った隼人を寝かしつけたあと、私もお風呂に入った。
昨日と同じ薄いワンピースが用意されていたが、
それは着たくなかったので部屋に戻ってから家から持ってきた服を着た。
「真希様…やはり私のせいでしょうか…」
昨日のことを気にした愛花ちゃんは、私が今日夕食を有川様と食べなかったのを自分のせいだとひどく気に揉んでいた。
「え……あ、違うの…気にしないで。」
「でも…」
泣きそうになる愛花ちゃんは同い年のはずなのに、やはりどこかあどけなくて、妹のような気持ちになる。
「大丈夫だから…ね?ほら泣かないで。」
腑に落ちない顔をして俯いていた愛花ちゃんは突然顔を上げると慌てた様子でドアに向かって頭を下げた。
「……?」
不思議に思って私もドアの方を見た。
「気分が悪いと言うわりには随分と元気そうだな」
「っ……」
有川様は腕を組んでこちらを不機嫌そうに眺めていた。
「あっ、あのっ、私、失礼します」
「あっ…」
部屋から逃げるようにして愛花ちゃんが去ろうとする。
今、有川様と二人っきりになりたくないっ…
そんな思いは虚しく愛花ちゃんは忙しなくお辞儀をすると、すぐさま部屋から出てしまった。