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近くて遠い
第8章 助けと契約
沈黙が続くフロアにチッと有川様の舌打ちが響いた。
「……いくらだ。」
「なにぃ?」
「こいつの借金はいくらだと聞いているんだ!!!!!」
すごい剣幕で怒鳴り出した有川様の勢いに原田は一瞬狼狽えるように目を泳がせた。
「さ…三千万だよ…おじょーちゃんに返すのは到底無理だよ。だから、僕たちは提案を…」
「ふっ…」
べらべらと話す原田に有川様が鼻で笑った。
「なんだぁ?何がおかしい。」
「三千万でいいのか?」
苛立つ原田にニヤリと笑いながら有川様が言い放つ。
へ?
どういうこと?
訳のわからない有川様の発言に私と原田は眉をひそめた。
困惑する原田に、有川様が再び近寄る。
「三千万なんか、現金だろうとなんだろうといつでもくれてやる────
だが、条件がある。
今後一切こいつに関わるな。さもないと…」
「あっいだだっ!!」
有川様は加山にしたのと同じように原田の手首を掴んで容赦なく関節を捻った。
そして、悶える原田を力強く突き放す。
「ただじゃおかない───」
最後に低い声が響いて再びその場が静寂となった。
そして有川様は、クルリと振り返ると、怒った目で私を睨み付けた。
「……いくらだ。」
「なにぃ?」
「こいつの借金はいくらだと聞いているんだ!!!!!」
すごい剣幕で怒鳴り出した有川様の勢いに原田は一瞬狼狽えるように目を泳がせた。
「さ…三千万だよ…おじょーちゃんに返すのは到底無理だよ。だから、僕たちは提案を…」
「ふっ…」
べらべらと話す原田に有川様が鼻で笑った。
「なんだぁ?何がおかしい。」
「三千万でいいのか?」
苛立つ原田にニヤリと笑いながら有川様が言い放つ。
へ?
どういうこと?
訳のわからない有川様の発言に私と原田は眉をひそめた。
困惑する原田に、有川様が再び近寄る。
「三千万なんか、現金だろうとなんだろうといつでもくれてやる────
だが、条件がある。
今後一切こいつに関わるな。さもないと…」
「あっいだだっ!!」
有川様は加山にしたのと同じように原田の手首を掴んで容赦なく関節を捻った。
そして、悶える原田を力強く突き放す。
「ただじゃおかない───」
最後に低い声が響いて再びその場が静寂となった。
そして有川様は、クルリと振り返ると、怒った目で私を睨み付けた。