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不良の彼は 甘くて強引
第26章 連鎖
「…っ…!!…誰‥‥だ‥」
飛びそうな意識をギリギリで引き留め
絞り出された声。
不味い……!
完全に油断した。
いったい誰だ。
心当たりは……多すぎるな………!!
短めのパイプを手にした男達。
勝ち誇った顔で崩れ落ちる彼を見下ろす。
「…何だ、これでも気絶してねぇのかよ」
「もう一発いっとくか」
一人が匠の頭上でパイプを振り上げる。
「おい!」
いつの間にかアパート前に車が一台止められており
運転席から顔を出した男が二人に呼び掛けた。
「ぐずぐずすんな!!…暴れる前にさっさとトランクに詰め込めって!」
人が来るのを警戒したその男は、二人に縛るためのロープを投げてよこした。
「それもそうだな…」
気を変えた男達は、倒れた匠の両腕を掴んで無理やり立たす。
「‥っ!」
頭にモロにくらったその一撃は重く
匠はまだ抵抗できない。