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不良の彼は 甘くて強引
第32章 湧き立つ想い

好きなところなんて
数え切れない…!!
「…顔…!」
「──!!?」
「──…と、声と…手と」
耳元で囁かれる、その低音の声。
わたしの凍えた手を無言で包み込んだ…あの大きな手。
「…服装も好き」
「……」
「髪型も好き…!」
というより…
いつの間にか、わたしの好みがあなたになってしまっていたから…。
「意味もなく自信過剰なとことか…」
「…な…っ」
「自己中だけど…っ…時々」
「……」
「時々…たまに…」
「…」
「優しい時も…ないことは……っ…ないし…!」
「──…」
半分、悪口だな──
「まだある…!!」
匠がどう思おうと、柚子は真剣だった。
「…いや、もう言わなくていい」
「実は蛇が苦手なところ…」
「!!…苦手ではない…っ」
彼の静止を無視して柚子は言葉を続ける。

