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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第1章 幸せの風景(第一部)
開け放たれた窓にレースのカーテンが揺れている。
梅雨の晴れ間の朝、太陽が木漏れ日の隙間からさわやかなエナジーを降り注いでくれる。
食器を置く音が、音楽のように心地よく響くのを晴彦は聞いていた。
新聞越しにチラリと覗くと、一瞬の風になびいた白い網目模様の布地が妻の姿をフワリと隠していた。
だからだろうか、再び潤みがちな瞳が現れると一層まぶしく思えた。
柔らかなウェーブがかかった髪は、かすかに染めた色が光に反射して、まるで透けるように繊細に見える。
染みひとつ無い肌は、まだ朝の化粧をしていない。
それでいて、その無垢なまでの白さが唇の色を瑞々しく際立たせていた。
夫の視線に気づいたのか、香奈子はフッと口元を緩めた。
「あなた、コーヒーでいいですか?」
「あ、ああ・・・・」
あいまいに頷いた晴彦のカップに、湯気の立つサイフォンから黒い液体を静かに注いだ。
香ばしい匂いがダイニングに漂う。
窓から見える広い庭には、木々や草花が美しく咲き誇っている。
「遅いわね、あの子・・・・まだ鏡を見ているのかしら・・・?」
自分も席に着いた妻は、部屋の奥を見ながらつぶやいた。
「フフ・・・」
晴彦はコーヒーを口に含むと小さく笑った。
「圭子も高校二年生か・・・・そういう年頃なんだな・・・」
「私達が知り合ったのも、丁度あの頃ね・・・」
二人は目を合わせると、遠い眼差しになって過去を振り返った。
お互いを、最も愛し合っていた頃を。
梅雨の晴れ間の朝、太陽が木漏れ日の隙間からさわやかなエナジーを降り注いでくれる。
食器を置く音が、音楽のように心地よく響くのを晴彦は聞いていた。
新聞越しにチラリと覗くと、一瞬の風になびいた白い網目模様の布地が妻の姿をフワリと隠していた。
だからだろうか、再び潤みがちな瞳が現れると一層まぶしく思えた。
柔らかなウェーブがかかった髪は、かすかに染めた色が光に反射して、まるで透けるように繊細に見える。
染みひとつ無い肌は、まだ朝の化粧をしていない。
それでいて、その無垢なまでの白さが唇の色を瑞々しく際立たせていた。
夫の視線に気づいたのか、香奈子はフッと口元を緩めた。
「あなた、コーヒーでいいですか?」
「あ、ああ・・・・」
あいまいに頷いた晴彦のカップに、湯気の立つサイフォンから黒い液体を静かに注いだ。
香ばしい匂いがダイニングに漂う。
窓から見える広い庭には、木々や草花が美しく咲き誇っている。
「遅いわね、あの子・・・・まだ鏡を見ているのかしら・・・?」
自分も席に着いた妻は、部屋の奥を見ながらつぶやいた。
「フフ・・・」
晴彦はコーヒーを口に含むと小さく笑った。
「圭子も高校二年生か・・・・そういう年頃なんだな・・・」
「私達が知り合ったのも、丁度あの頃ね・・・」
二人は目を合わせると、遠い眼差しになって過去を振り返った。
お互いを、最も愛し合っていた頃を。