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第6章 ネタミマス

【多美side】

７月――…

社員旅行の宿泊先は幹事の手違いで高級ホテルから雛びた温泉旅館になった。

多美はそれが不満で、仏頂面を隠そうともしない。


新しい水着に身を包んでも、海に入る気になれずパーカーを羽織ったままパラソルの下で膝を抱えて不貞腐れている。

そこへ海から上がった未那がやってきて、自分のバッグからタオルを取り出し身体に巻き付け多美の隣に座った。