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朝の日課
第2章 北口改札公衆トイレ
彼の手がわたしから離れる。

わたしも背筋を伸ばし降車の準備をする。

剥き出しになった牝を、再び覆い隠して行く。


……彼もこれからいつもの彼に戻るのね。

……わたしの知らない彼に。

……彼だって、いつものわたしは知らないわ。


車内は降車に備えて騒がしくなる。

通勤客の大半はこの駅で降りる。

わたしは手擦り棒から手を離す。


電車が駅に入り、減速し、停まった。


……さようなら、あなた。また明日ね。


わたしは最後の挨拶として、彼にお尻を擦り付ける。

彼も腰を少し前に出してくれる。

彼の硬く逞しくなった淫茎がお尻で感じられる。


……満足してくれたのね、嬉しいわ。


わたしはお尻を左右に振って、彼の淫茎を味わう。


直接は触り合わない。

もどかしいながらも、秘めた喜び。

二人だけの、朝の日課。

いつまで続くかは分からない。

でも、その儚さが、さらにわたしの牝を甘く刺激する……


電車のドアが開いた。


全てが日常に戻って行く瞬間だった。

しかし、わたしにはもう一つやる事がある。

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