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女たちは生きる
第4章 四 鈴世
付き合い始めて四カ月
別れは嵐のように鈴世を襲った

いつものように
仕事帰りに待ち合わせし
食事をしてホテルへ

変わらず優しい言葉
愛を囁かれながらシャワーを浴び
ベッドイン
いつも以上に激しく愛されていると思っていた
セックスはまだまだ未熟だったけど
愛する男性に抱かれる幸せは感じていたし喜びに溢れていた
鈴の体は堪らないって
悶えていた
それは嘘だったの


「なぁ鈴さぁ お前何も
感じてないだろう いくって判る?」

唐突過ぎる言葉に
一瞬何を言われているか
理解できなかった

「えっ?」
やっと絞り出した一言

「えっ?ってさ 俺何人抱いていると思う?
お前なかなか濡れ無いし 
喘ぎ声は演技だろうな…しかし下手だよなぁ
まあいわゆる不感症だ 今日ハッキリしたよ

あんなに丁寧に激しく抱いたのに
感じてないんだから全く可哀想な子だよ」

今だったら平手打ちに股間蹴りだけど
その時は茫然自失
二カ月後にスペインに転勤で
逢ってる時間も無いし
そもそも不感症は勘弁して欲しい
だから今夜で別れよう 
言いたいこと言っていた

そして
ニヤリと笑って開発為てくれる男が出てくることを祈っていると言い放ち出て行った

ハンマーで殴られたことは無いけど 
この衝撃はきっとそうに違いない
人はあまりにも驚くとふわふわする
どうでも良いことを考える
現実逃避するのだ
その時がまさしくそうだった

涙なんて
流れてこなかった
私の涙腺も呆気にとられたのか

涙なんか何処かに行った!

何にも無かったように過ごした
ひと月は負の感情なんてなかった

ただ無機質な日々を
何にも考えず生きていた
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