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第5章 ⑤

まりんは涙を拭き　　　　

「今の私達は寂しい者同士なんですよ」

まりんは無理に笑い顔を作った。

「いや、君の場合は人が亡くなっているんだ。気持ちの辛さの度合いが違うよ」

まりんは泣きそうになるのを必死でこらえていた。

「君はすごいよ。今、そんなに悲しい気持ちなのに俺が気づかないくらい平静に勉強をしていた。教える側の俺は表に感情が出ていたんだな。君に気づかれたんだから。大人気ないよな」