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第54章 （５４）

ホスト風の男はボーイが持ってきたハイボールのジョッキを自分で受け取り

「ホストみたいなもんかな？」

りのはうんざりした様子でテーブルに置いたスマホを手に持ち

「そういう回りくどいの本当にウザい」

ホスト風の男はジョッキを持ったまま　　

「ごめんごめん。ちなみにさぁ」

「何？」

「俺、前にここで働いてたんだよ」

りのはスマホを見るのをやめて、ホスト風の男に視線を移した。