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第36章 （３６）

「それなら紅羽への指名が通ってからお席でお話ししていただきたいです。受付の前野から聞いた話だとただナンパしてるようにしか思えません」

秋葉は西郷に目をやると、秋葉は何かに気づいたかのように目を見開き

「どうされました？」

「どこかで会ったことがある」

すると、西郷はフッと鼻で笑い

「紅羽のナンパに失敗した後は、男の私に鞍替えですか？まったく愉快な人だ」

「いや、確かにどこかで見たことが」

西郷は秋葉から少し距離をとり

「お帰りください。私にはあなたがお客様だとは到底思えない」

「ちょっと待ってくれ。俺はあの子と話がしたいんだ」