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第36章 （３６）

「死んだんだよ」

「え？」

「君に似ている子」

紅羽はジュースをひと口飲んだ。

「でも、さっき気づいたんだよ」

秋葉はアルコールのせいでやや顔を赤らめて、肩肘をカウンターについた。

「気づいたって何をですか？」

「君に似ているのじゃなくて、その子会いたさに頭の中で君を似てる方に寄せてしまったんじゃないかって」

二杯目も一気に飲み干した。

「その子恋しさに寂しすぎて錯覚してしまったということですか？」