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真夏の夜の夢
第6章 第五夜
豊の腰に跨がっている青白い髑髏のように痩せ細った女霊が知美を見下ろして
ニヤリと笑った気がした。
あんたの男を寝取ってやったよ
まるでそんな言葉が聞こえてきそうな薄ら笑いだった。
豊といえば女霊に抱きしめられているというのに
とても満足した笑みを浮かべてトロンとして表情をしている。
『憑りつかれてしまう!!』
ここから逃げなければと思うのに
体は地面に押し潰されたカエルのように
脚をM字に開いたまま金縛りにあったように動かせない。
知美にのし掛かる白い男霊のモヤが徐々に体型を形成させてくる。
あばら骨の浮き出た胸…
目玉が落ちそうなほどに痩せた顔…
そのくせお腹だけがぷっくりと膨らみ
地獄絵図に書かれている餓鬼そのものだった。
そんな餓鬼に知美は犯されようとしていた。
氷のツララのような男霊のペニスが
少しずつゆっくりと知美の膣に入り込んでくる。
知美は目を閉じて幼い頃に祖母に教えてもらった念仏を必死に心の中で唱えた。
『無駄だよ』
心の中に直に吹き込んでくる恐ろしい声が
念仏を唱えるのを妨げた。
痩せ細った霊のどこにそんな力があるのかと思うほど、知美の体はベッドの上でバウンドさせられた。
その度に冷たいペニスが知美の膣を擦りあげてゆく…

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