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咎女(とがめ)
第10章 紫子
問うてはみたものの、幸恵は本当の事を言わないだろうと優人は思った。
それに誰が何のために幸恵を襲ったのかなど、聞かなくても分かる。


自分が告白した頃の幸恵の肌には痣などなかった。それは幸恵が男を拒まず受け入れていたからだ。
今の彼女を見れば、どれだけ抵抗したか痛いくらいに分かった。


優人は濡れるのも構わず、シャワーを浴びたままの幸恵の裸体を抱き締めた。


「許さない…」

その低い声は、幸か不幸か幸恵の耳には届かなかった。



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