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桜が咲く頃逢えたら
第7章 桜咲く中、突然の別離
そんなことがあってから3日ほど経って、
珍しく昼の時間帯に亮平さんから着信があった。
「もしもし?」と言っても応答がない。
「亮平さん?
どうしたの?」
と言っても、騒めくような音は聴こえるけど、
応答がない。
不安に思いながら、
更に根気強く呼び掛けてみると、
絞り出すような声が聴こえた。
「瑞樹…。
りんが…。
息子が…」
と言ったきり、
電話が切れてしまった。
掛け直してみても、
電源が入っていないのか、電波の状態なのか、
機械の応答になってしまう。
少し考えてみて、
江川さんの携帯に電話をしてみる。
「あれ?
久し振りだね?
どうした?
亮平と別れたのかな?」
「あの…。
亮平さんのお子様の入院先、
判りますか?」と、
単刀直入に訊いてみる。
「えっ?
どうしたの?」
「亮平さんから今、電話があったんですけど、
様子がおかしくて、
息子が…って言ったっきり、
電話が切れてしまって、
折り返しても繋がらなくて…」
と言いながら、
私は涙を流していた。
「一回、電話切っても良い?
調べてみて、折り返すよ。
それと、みーちゃん、今、どこに居る?
必要なら迎えに行くから」と言ってくれる。
私は震えながら、
江川さんからの折り返しを待ちながら震えていた。
こんな時に限って、
紘子さんは出掛けてしまっていた。
暫くして、江川さんから電話があって、
「迎えに行くから住所、教えて?」と言われた。
物凄く長い時間、待ってたように感じたけど、
最初の電話から10分ほどしか経ってないうちに、
「着いたよ」という電話が来た。
フラフラしながら下まで降りると、
紺色のセダンに乗った江川さんが、
慌てて車から出て来て、私を支えてくれた。
「病院まで送るよ?」と言って、
助手席に座らせてくれて、
運転席に座る。
私は震えてしまって、
上手くシートベルトを付けることも出来なくて、
江川さんが乗り出してベルトを嵌めてくれると、
そっと頬に手を当てて、
「大丈夫?」と言って、
優しく髪を撫でてくれると、
サングラスを掛けてハンドルを握った。
私は目を閉じて、
とにかく落ち着かなくちゃと思った。
珍しく昼の時間帯に亮平さんから着信があった。
「もしもし?」と言っても応答がない。
「亮平さん?
どうしたの?」
と言っても、騒めくような音は聴こえるけど、
応答がない。
不安に思いながら、
更に根気強く呼び掛けてみると、
絞り出すような声が聴こえた。
「瑞樹…。
りんが…。
息子が…」
と言ったきり、
電話が切れてしまった。
掛け直してみても、
電源が入っていないのか、電波の状態なのか、
機械の応答になってしまう。
少し考えてみて、
江川さんの携帯に電話をしてみる。
「あれ?
久し振りだね?
どうした?
亮平と別れたのかな?」
「あの…。
亮平さんのお子様の入院先、
判りますか?」と、
単刀直入に訊いてみる。
「えっ?
どうしたの?」
「亮平さんから今、電話があったんですけど、
様子がおかしくて、
息子が…って言ったっきり、
電話が切れてしまって、
折り返しても繋がらなくて…」
と言いながら、
私は涙を流していた。
「一回、電話切っても良い?
調べてみて、折り返すよ。
それと、みーちゃん、今、どこに居る?
必要なら迎えに行くから」と言ってくれる。
私は震えながら、
江川さんからの折り返しを待ちながら震えていた。
こんな時に限って、
紘子さんは出掛けてしまっていた。
暫くして、江川さんから電話があって、
「迎えに行くから住所、教えて?」と言われた。
物凄く長い時間、待ってたように感じたけど、
最初の電話から10分ほどしか経ってないうちに、
「着いたよ」という電話が来た。
フラフラしながら下まで降りると、
紺色のセダンに乗った江川さんが、
慌てて車から出て来て、私を支えてくれた。
「病院まで送るよ?」と言って、
助手席に座らせてくれて、
運転席に座る。
私は震えてしまって、
上手くシートベルトを付けることも出来なくて、
江川さんが乗り出してベルトを嵌めてくれると、
そっと頬に手を当てて、
「大丈夫?」と言って、
優しく髪を撫でてくれると、
サングラスを掛けてハンドルを握った。
私は目を閉じて、
とにかく落ち着かなくちゃと思った。