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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第23章 夕方までのデート
啓介は女の甘い香りに照れながら答えた。
声が上ずってしまう。

「ま、又・・行こ・・・か?」

義父の言葉に恵はコクンと頷いた。
啓介の身体にざわめいた血が逆流していく。

上着を通して女の体温が伝わってくる。
タクシーの窓から街を赤く染める夕日が見え隠れしている。

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