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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第39章 始まり
「ず、ずるいわ。私一人に・・・」
口を尖らせて抗議する恵を、もう一度腕の中に抱きしめ返すと愛おしそうに言った。

「好きや、恵・・・愛しとる・・・。
もう、離さへん・・・。
俺の残りの人生を全部、お前にやるわ」

義父の言葉に瞳を潤ませて恵も言った。

「うれしい・・・私も、私も大好き・・・。
愛している、お義父さん」
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