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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第57章 再会3
「あー、タバコ吸ったでしょうぉ・・・さては、浮気してきたなぁー?」
男は慌てて答えた。

「ち、ちゃうよ・・・。将棋や、道場に行ってきたんや。俺は吸っとらん・・・」
恵はもう一度服の匂いをかぐと、わざとしかめっ面をして言った。

「本当・・・凄い匂い。
でも香水の匂いはしないわね・・・よし、よし」

そして男の胸に飛び込んでクスクス笑っている。
啓介は天使の仕草に我慢できずに強く抱きしめた。

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