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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第72章 二人きりの夜
啓介も少し照れながら言った。
楽しい時間が過ぎていく。

豪華な料理に舌鼓を打ちながら、幸せの杯に酔いしれていく。
思い出したように交わす口づけが心地良い。

糊の利いた浴衣同士の触れ合う音が風流に感じる。
クーラーを利かせた部屋は雨戸も締め切り、準備に怠りはなかった。

「あー、美味いなー・・・恵の料理は最高やで」
「フフッ・・嬉しい・・・もっと誉めてぇ」
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