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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第74章 あなた
「おかわりっ・・・」

武が元気良く空の茶碗を差出す。
恵が嬉しそうにアツアツのご飯をよそう。

「よー、食うやっちゃなー・・・?」
武の父である啓介があきれた顔で言った。

「そん・・・な。
オヤジだって、おかわりしてん・・・じゃん」

話すのも、もどかしそうにつめ込んでいく。
そんな二人のやり取りを、恵は幸せそうに見つめていた。
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