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第132章 由美のステージ1（リアル啓介）

一通目のメールを送り、コーヒーを一口啜った。
苦い味が、いつも以上に美味しく感じられるのは、やはり充実感があるからだろうか。

パジャマを濡らしたウイスキーは結局、手をつけてはいない。
やはり、最後の宴は酔いの衝動で終わらせたくはなかった。

一通目のシナリオを由美はどう、反応したのだろうか。
返信はこないかもしれないが、少なくとも読み終わるまで二通目の送信は控えていた。

由美がいつも望んでいたステージでの「公開調教」のシーンである。
きっと、興奮してくれるに違いない。

啓介は祈りにも似た気持ちでジッと、スマホ画面を見つめていた。

しびれを切らし、二通目を送信しようとした時。
ようやく、アイコンが浮かび上がった。

啓介の胸の鼓動も、アイコンの点滅と同じリズムで始まるのだった。