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「ヴァーチャル奴隷」契約(文字だけでイカせてくれますか?)
第137章 由美のステージ2(リアル啓介)
「ふぅっー・・・・」
二通目を送信したあと、啓介はジッと息をひそめ由美からの返信を待っている。

ウイスキーグラスの結露に、何度も喉が鳴る。
手を伸ばしたい衝動をこらえ、コーヒーを口に含んだ。

苦い味と共に由美と別れる寂しさが心の中に広がっていく。
これが最後の恋、これが最後のプレイ。

明日からは由美へ書いたシナリオを読返しながら一人、楽しむしかないのである。
それでもいいと、啓介は思う。

人生の晩年で、これほどの興奮を味わえたのだから。
少年のような恋のトキメキを感じられる人が、世の中にどれほど存在するだろうか。

由美には感謝しか浮かばない。
自分につき合って、楽しい時間を過ごさせてくれた天使である。

プレゼンに使う設計者紹介プロフィールの由美の写真が画面に開いてある。
啓介はもう一度、天使に向かって小さく呟いた。

愛している、と。

スマホのヴァイブが振動し、メールアイコンが浮かんだ。
由美からの返信メールが届いた瞬間、啓介の表情が少年のように輝いていった。

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