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第174章 エンディングの言葉は3

由美のメールを読み終えた啓介は指をポキリとならすと、両手をキーボードのホームポジションにセットした。

タイトルは。

【ある彼女（ひと）へのラブレター】

何度も読み返した由美との恋のやり取りを書いた記録を、小説に直すのだ。

由美とのメールのやり取り、一つ一つが。
小説のシーンに浮かび上がっていく。

戯れに交わした言葉も。
まるで、宝石のように蘇っていく。

啓介の指がキーボードの上をダンスしていく。
とどまることを知らず、あの楽しい時間をなぞっていく。

由美。
ゆうみ。

啓介は文字を刻みながら叫ぶ。
愛おしい天使の名前を。

ワードの白い画面に。
啓介の想いと、由美の願いが綴れられていくのであった。







■第六部　それから

「ヴァーチャル奴隷」契約　―完―