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熱帯夜に溺れる
第2章 夏の夢
 彼女がいた場合は諦める。略奪もしない。
 そんなものは綺麗事かもしれない。だけど不倫も略奪も誰かを不幸にして得る幸せなんて、不幸にされた側の人がいてやっと成立するもの。

 不幸にした人の涙の上にある幸せはいらない。そこまでして莉子は幸せになりたくもなかった。

「童貞だったらどうする?」
「ちーさーきぃー。確実に面白がってるな? いくらなんでも35歳で女経験ゼロはないでしょ。純さんは女に避けられる外見じゃないよ。どっちかと言うと女がホイホイ寄ってきそうな見た目なの。あれは絶対、過去にモテて来てる」
「莉子もホイホイ釣られたひとりってわけだ。でも芸能人は年の差恋愛で結婚してる人多いよねぇ。アリな人はアリだろうし、莉子は年の差は気にしてないんでしょ?」

 知咲の指摘を受けて改めて考えた。16歳差には驚愕しても、それで恋の熱が冷めたり彼を諦めるには至っていない。
 竹倉純が30代なのは明白だった。だから年の差が10歳以上になる事態も覚悟はしていた。

「年の差は気にしていないかな。年上が向いているとは言われるし……。問題は純さんなんだよ。年下、それも16歳下のハタチの女は恋愛対象に入るのか」

 恋愛対象として見られていなければ、彼女がいなかったとしてもどれだけ莉子が頑張っても恋人になれる望みは薄い。

「そこ気になるよね。こっちが好きでも向こうが恋愛対象外だったらキツイ。あとジェネレーションギャップ」
「それもあるね。ジェネレーションギャップって具体的に何がある?」

 よく聞く言葉、ジェネレーションギャップ。世代が違えば見てきたものや価値観が違うのは当然のこと。

「音楽や観てるテレビ、流行ってる言葉が通じないとか? 話題も合わないこともあるよね。共通の話題って仕事しかないでしょ。35のオジサンとハタチの小娘だからねぇ」
「だから純さんはオジサンじゃないもん!」

 当面の莉子の恋愛研究課題はハタチの女は恋愛対象になるか否かと、ジェネレーションギャップについてだった。
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