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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第110章 王宮の平和(アズート)
「おーい、その木材はこっちだっー・・・」

活気のある声が飛び交っている。
広大な城の庭園に人が群がっている。

先日の雷で崩壊した教会が壊され、新しい建物の建設が進められていた。
植栽の迷路も取り払われ、幾つかの施設と共に親しみやすい風景に変えられていく。

「寒くないかい・・・?」
「ううん、もう大丈夫・・・」

夫の言葉に嬉しそうに答えたルナは、肩に廻された腕を取り身体をあずけるのだった。

二人は感慨深げに工事を見ていた。
城のバルコニーには秋の日差しが差し込み、小鳥達が美しいさえずりを奏でていた。
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