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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第31章 過ぎ越しの日(呪われた王宮)
その者達から聞いた話ではご馳走と土産に金襟の服を貰う程度なのだが、帰ってきた者全てが生気に満ちた顔をして暮しているのを見ると、きっとルナ女王のご威光で幸せになれるに違いないとの噂であった。
事実、天使のようなその笑顔を見ているだけで女でも幸せな気分になれるのだった。
今、目の前にそのルナ女王が姿を現したのである。
荒くれ者であった盗賊の頭が、潰れていない片方の目を大きく開けて見とれている。
無理もなかった。
幼い頃からその美貌は有名であった。
父と母を一度に亡くし、ディオン殿下と結婚してからは特に美しくなっていた。
そう、まるで魔女のように。
事実、天使のようなその笑顔を見ているだけで女でも幸せな気分になれるのだった。
今、目の前にそのルナ女王が姿を現したのである。
荒くれ者であった盗賊の頭が、潰れていない片方の目を大きく開けて見とれている。
無理もなかった。
幼い頃からその美貌は有名であった。
父と母を一度に亡くし、ディオン殿下と結婚してからは特に美しくなっていた。
そう、まるで魔女のように。