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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第4章 白い記憶(呪われた王宮)
「こんなに感じているのが、その証拠だ。そうだろう・・ルナ・・・?」
「いやっ、いやっ・・違いますっ・・・。ルナはそんな女ではありません!」
金色の瞳に涙を貯めながら、懸命にもがいてルナは叫んだ。
溶けそうになる心に僅かに残る理性を、振り絞っている。
大蛇はニヤリと笑いを浮かべると言った。
「そうか・・じゃあ、私も去ろう」
するとルナの身体を取り巻いていた蛇達が、一斉に草に帰っていこうと動き出した。