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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第52章 マチルダ(アズート)
二百年の間、ジューム国に言い伝えられてきた伝説を僧侶は幼子に話し出した。
時折、小首をかしげながらもマチルダは僧侶の話を心に刻みこんでいった。
「時が来れば・・・・」
僧侶は自分にも言い聞かせる如く呟いた。
「いや、その前にこの国は滅びるじゃろう。その方がいいかもしれん・・・・。このまま魔物を封印したまま朽ち果てていけば、お前は危険な目に合わずにすむ」
僧侶はもう一度マチルダの肩を掴むと、真剣な口調で繰り返すのだった。
「良いか、マチルダ・・・・・。誰にも・・・誰にも見せるではない。そなたの力を・・・・。いつかこの国を出るのじゃ・・・。そして幸せになるがいい」
僧侶の気迫のこもった言葉に、幼いマチルダはコクリと頷くのであった。
時折、小首をかしげながらもマチルダは僧侶の話を心に刻みこんでいった。
「時が来れば・・・・」
僧侶は自分にも言い聞かせる如く呟いた。
「いや、その前にこの国は滅びるじゃろう。その方がいいかもしれん・・・・。このまま魔物を封印したまま朽ち果てていけば、お前は危険な目に合わずにすむ」
僧侶はもう一度マチルダの肩を掴むと、真剣な口調で繰り返すのだった。
「良いか、マチルダ・・・・・。誰にも・・・誰にも見せるではない。そなたの力を・・・・。いつかこの国を出るのじゃ・・・。そして幸せになるがいい」
僧侶の気迫のこもった言葉に、幼いマチルダはコクリと頷くのであった。