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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第59章 飢饉(アズート)
「あ、あなたは・・・?」
マチルダが声をかけると、男は驚いた表情でひざまずいた。
「こ、これは・・・王妃様っ」
「僧侶様っ・・・僧侶様ですよね・・・私です、マチルダですっ」
男の皺がれた手を、白い指が絡むように引き寄せる。
懸命な声を出す王妃に向かって、男はいぶかし気な表情で答えた。
「すみません、王妃様・・・私は初めて御目にかかったのですが」
そう言いながら、アズートと悪魔の魂は心の中で叫んでいた。
(やった・・・マチルダだっ・・・ついに、出会えたぞっ)
マチルダが声をかけると、男は驚いた表情でひざまずいた。
「こ、これは・・・王妃様っ」
「僧侶様っ・・・僧侶様ですよね・・・私です、マチルダですっ」
男の皺がれた手を、白い指が絡むように引き寄せる。
懸命な声を出す王妃に向かって、男はいぶかし気な表情で答えた。
「すみません、王妃様・・・私は初めて御目にかかったのですが」
そう言いながら、アズートと悪魔の魂は心の中で叫んでいた。
(やった・・・マチルダだっ・・・ついに、出会えたぞっ)