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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第77章 王の凱旋(アズート)
「国王陛下のおなりー・・・」
高々となるラッパの響きと共に城門が重々しく開くと、華麗な甲冑に身を包んだアキニシス王の軍勢が現れた。
「陛下、バンザイー・・・」
「アキニシス王、バンザイー・・・」
詰め掛けた群衆は歓喜の声で迎えた。
逞しく日焼けした顔を上げたアキニシス王は、何かを探すように辺りを見回した。
そして、城のバルコニーに愛する王妃の姿を見つけると、元気良く手を振るのだった。
(お帰りなさいませ・・・)
まるで直ぐ側で囁いたかの如くハッキリと、妻の声が聞こえた。
群集も王の視線の先を追いかけていくと、あれ程熱狂していた声援が次第に弱まり、徐々に静かになっていくのであった。
いつの間にか静寂が城内を支配していた。
全員の視線がバルコニーに釘付けになっている。
高々となるラッパの響きと共に城門が重々しく開くと、華麗な甲冑に身を包んだアキニシス王の軍勢が現れた。
「陛下、バンザイー・・・」
「アキニシス王、バンザイー・・・」
詰め掛けた群衆は歓喜の声で迎えた。
逞しく日焼けした顔を上げたアキニシス王は、何かを探すように辺りを見回した。
そして、城のバルコニーに愛する王妃の姿を見つけると、元気良く手を振るのだった。
(お帰りなさいませ・・・)
まるで直ぐ側で囁いたかの如くハッキリと、妻の声が聞こえた。
群集も王の視線の先を追いかけていくと、あれ程熱狂していた声援が次第に弱まり、徐々に静かになっていくのであった。
いつの間にか静寂が城内を支配していた。
全員の視線がバルコニーに釘付けになっている。