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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第92章 蘇る悪夢2(アズート)
「ワシの目を見るのじゃ・・・」
老人の灰色の瞳に見つめられると、急に心が軽くなる気がした。

「司教・・・様・・・・・」
安心した気持ちで、その名を口にした。

「私・・・司教様に会いに・・来た・・・」
それが、アズートから心に植え付けられた偽りの内容だとも知らずに。

「そうじゃ、ルナ・・・・」

アズートは妖術で人の記憶をすり替え、操作する。
あたかも、本人の意思の如く。

「よく思い出したな、ルナ・・・・。お前は美しくなった」
ルナは戸惑いながらも、笑みを浮かべた。

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