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おさななじみ
第6章 キス
「行ってきワッ!?」

「ひゃ!」

玄関を出ると、ちょうどカオリと鉢合わせた。

カオリは俺の顔を見た途端に
耳まで赤くなって俯いた。
つられて俺の身体もイロイロ熱くなる。


「オはよォ…」

…声、裏返ってるぞ?

「…そ、そういやお前、今朝は何で部屋まで来たんだ?」

「何でって…昨日、布団を引っ剥がしに来いって言ったじゃない」

「いや、それ冗談だし」

本気にしたのかよ、真面目すぎだぞ?

「…」

怒ったのか、それっきり黙りこくる。

「……不可抗力だからな?」

「え、何?」

「男には男の事情があるんだ
女にはわかんねーだろうが朝は仕方ねぇんだよ」

沈黙に耐えきれず、俺は弁明した。

「仕方ないって…」

「生理現象っつうか…とにかく俺が特別スケベなわけじゃないぞ、誤解すんなよ!?」

「誤解…」

「てなワケで見なかったことにしてくれると有難い」

「なかった、ことに…?」



再び沈黙…
何なんだよ、一体



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