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いんらん荘の蘭子さん
第15章 再会
四ツ橋くんには隠しきれない・・・
私はそう感じて、四ツ橋くんに全てを話します。

あの時に妊娠し、朔太郎を出産したこと・・・
今、朔太郎とふたりで暮らしていること・・・

「蘭子さん、俺と結婚しよう」
いきなり四ツ橋くんが私にプロポーズします。

「そんなに気を使わなくていいわよ。 四ツ橋くんが朔太郎の実の父親かもしれないけど、認知しろなんて言わないわ。 私は朔太郎とふたりで生きていけるから。 四ツ橋くんは自分の人生を歩みなさい」
私は四ツ橋くんに話します。

「俺がなぜ、5年間も蘭子さんを探し続けたって思う? 俺は蘭子さんが好きなんだ」

「駄目よ。 四ツ橋くんが朔太郎の父親じゃない可能性の方が高いのよ。 それなのに四ツ橋くんに父親役をさせられないわ」

「蘭子さんの子供の父親が他のヤツだとしても、俺は構わない。 俺が父親役をする」
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