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第7章 ヌード撮影

５月中旬の日曜日の昼下がり。
印蘭荘の裏庭では、ドイツから戻ったイッチナーくんに、五十嵐くんが拳法を教えています。

「はッ…！はッ…！はッ…！」
「はッ…！はッ…！はッ…！」
二人並んで、正拳で空突きを続ける五十嵐くんとイッチナーくん。

由香ちゃんと私はベンチに座って、その光景を見ています。

入居者同士が仲良く交流している姿を見るのは微笑ましく、大家として嬉しいです。

そのとき…
裏庭に三宅くんが現れて言いました。
「大変です！　風呂が盗撮されています」

「えッ？！」
驚く私。

「風呂の脱衣場の棚に、これが仕掛けられていたのです。　きっと二木さんの仕業ですよ」
三宅くんはマッチ箱サイズの黒い箱を持っています。

それが盗撮用のカメラなのでしょうか？