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特別棟の獣~After story𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎ 🕊
第11章 出産の感動
やっとの思いで分娩室に着いたと思ったら、次は自分で分娩台に乗らないといけないらしい。
もう見てられない俺は百合の隣に行って、百合を抱き上げて分娩台に乗せた。
「ありがと……」
「うん、もう少しだから頑張って」
それしか言葉をかけてあげれなかったのに、百合は少し笑って
「頑張る」
と言った。
その後は色々と早かった。
看護師が色々と動いている時、先生が来た。
「桐谷さんよく頑張ったね、もう少しで赤ちゃんに会えるよ。次陣痛きたら思いっきり息むよ」
先生と看護師は陣痛がくるタイミングで百合に声を掛けた。
それを3回くらい繰り返した時──…、
小さい声だけど、力強く泣く我が子の産声が聞こえてきた。