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密会
第7章 🌹October🌹

台風、残暑が去り、比較的気候が落ち着いて、過ごしやすい季節とも言える10月。
校内では冬服へ衣替えとなり、ブレザーを着用した生徒が談笑しながら登下校する姿が見られるようになった。
食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。
紅葉も見頃になり、秋の深まりが一層感じられる季節でもあるが、10月といえば近年、仮装パーティーと化しているハロウィンイベントが印象的になりつつある。
そのハロウィンの2日前、10月29日の土曜日に日比谷教頭とホテルで会う約束をしている私は、そのハロウィンイベントに便乗するように普段は買わない仮装衣装を購入し、当日着て行くかどうか迷ってしまっていた。

悪魔の象徴であるツノと尻尾が付いた露出過多な服装。




“挑発的だな。私に犯してほしいか?”



揶揄う彼のサディスティックな視線と声を一人想像し、顔を赤らめる。


黎一さんが気に入るかは分からないけど、


未使用のまま捨てるのは勿体無いし、


それにホテルで着て、彼が興奮したら、
もしかしたら、すぐに私のナカに...来てくれる...かも...。

欲に塗れた不純な動機ではあるが、悩みに悩んだ末、貴重品が入ったバッグと共に持参する事に決めた私は、いつもよりも落ち着かない気分で10月29日を迎える事となった。


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