パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 思わぬ誤算

ドアの向こうで男が何か言っている。

「まずい。戻ってきたようだ」

アシュラフは、ドアに向かって、現地語で早口に怒鳴った。

「いま妻が着替えてる、終わったら開けるから待っててくれ、って言っておいた。時間がない。さあ、早く隠れて」

俺は再び鏡の裏に隠れた。

アシュラフがドアを開けると、さっきの二人が入ってきた。背の高い男がアシュラフに何か言っている。アシュラフが答えていたが、その顔が次第に険しくなっていく。やがて、アシュラフは、男に向かって何度か頷くと、男たちをその場に残し、芽衣のところに戻ってきた。

「相談したいことがある」そう言って、芽衣の腕を掴み、鏡の前にやってきた。「周大もそこで聞いてくれ」

「わかった」

俺は、男たちに聞こえないように小さな声で答えた。