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悪魔みたいな幼馴染
第9章 09
千紗は暫くすると「もうとっくに5分経ってる」と言い、遠回しに帰れと訴えてきた。
これ以上嫌われたらマジでヤバいと思って立ち上がると、さっき千紗が持っていた紙がダイニングテーブルに置いてあるのが目に入った。
それを見て少し焦った。
「ちぃ、何これ」
その紙は間取り図だった。
「凜空には関係ない」
「まさか引っ越すとか言わないよな?」
何も言わない千紗に少し苛立って腕を掴もうとすると、触れる前に千紗の体が少し震えて後ずさった。
「ちぃ、そんなに俺の事嫌い?」
「……嫌いっ…」
まぁ悪役を好きになんてならないよな。
でも、
「ごめん、でもやっと好きって気づいたから諦めてあげれない」
千紗がいないのはやっぱりやだ。