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碧い雨の夜に…
第1章 【衝動的に……】





「リセちゃんが一線飛び越えてきたから……」




「私が越えたら何でも許される…?」




「そ、そんな訳ない…っ」




「ナオの気持ちだって受け取って良い?私は最初からそのつもりだったけど」




「え…?で、でも、ボクも何でかわかんない、わかんなくなっちゃった……」




上体を起こしてベッド横に立つナオの腕を引き寄せた。
片足が乗ったままのナオと見つめ合う。




「男の子だってわかってる」




「うん………それなのに何でキスするの?」




「ナオが、好きだから」




「こういうことしないって言った…」




「ごめん、無理………ナオには無理」




「約束したのに………必死に守ってたのに」




「うん、破っちゃった、もうこんな私、イヤ?嫌いになっちゃった?」




そう言いながらも指を絡め合う。
腰から引き寄せ同じベッドの上に座らせた。
少しだけ目線が上なナオ。




「イヤ…………じゃない」




「もうキス出来ない?アレが最初で最後だった?ねぇ、ナオ……その唇、誰のものなの?」




「ず、ずるいよ……そんな言い方」




絡めてた指が離れた。
やっぱダメか……と思わせておいてその手は私の頬に触れてくる。
再び目が合ったら男の目をしたナオがそこに居たの。




「酔ってないよ、全然シラフ………全部覚えてるから」




「うん………リセちゃん、ボクこんななのに最初から一人の人間の個性として接してくれたよね、嬉しかったし一緒に居ると楽しかった、悲しいこと全部忘れられた……ボクにとってリセちゃんは生きる道しるべであって光だよ」




「プハッ、大袈裟だよ」




「ううん、それくらい人生で一番インパクトあったの、リセちゃんとの出会いは………今のボクの全てだよ」




「じゃ、同じ気持ちだって思っても良いの?」




「え、リセちゃんも同じ気持ち?」




「だから最初に言ったじゃん、ナオが好きだからって」




「でもでも…!夢みたいで信じられないっていうか、もうどうしたら良いかわかんないの!」




あ〜もう〜大きな猫だな!
首根っこ掴んでまた私から唇を重ねてやった。
ビクッと動かなくなる身体。








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